どうも、FIRE期間工です。
僕はこれまで約3年近い期間工経験があり、今でも寮に住みながら期間工を続けているのですが、当初は期間工として応募するか、それとも派遣として応募するかですごい悩んでいた時期がありました。
結論としては期間工として応募するのを僕はおすすめしているのですが、今回は期間工と派遣、どちらで応募するべきか迷っている方に向けて、メリット・デメリットを一緒に考えてみたいと思います。
面倒な方は、最後のまとめまで飛んじゃって下さい。
期間工のメリット
まずは期間工として応募した場合のメリットから見ていきたいと思います。
寮費がずっと無料

正直、期間工という働き方が派遣より勝る部分で、最強と思えるのがここだと思います。
例えば自動車メーカーの派遣で有名な「日総工産」の場合だと、寮費が無料といっても6ヶ月だけの期間限定であることが多いです。
6ヶ月を経過してしまうと、平均的な家賃相場の半額(約2~3万円)を自己負担として毎月支払わなくてはなりません。
それだけでなく、生活に必要な冷蔵庫、洗濯機、テレビ、寝具などの生活物資がデフォルトで支給されないため、それを派遣会社からレンタルするとなると、毎月の固定費(合計約1~2万円)が上乗せされてしまいます。
しかし期間工として寮生活を送れば、これらの生活物資が最初から備え付けとなっているため、レンタル代を負担する心配がありません。
当然、光熱費も無料となっているため、部屋の電気を一日中点けっぱなしにしようが、エアコンをかけっぱなしにしようが、蛇口から水をどれだけ流そうが、ずーっと無料です。
支出をカットできるということは、それだけ最終的に手元に残るお金(純資産)が増える、ということになるので、生活費を大幅に節約できる点が魅力です。
正直この家賃がかからないというのに慣れてしまうと、賃貸に住んで家賃を払うのが馬鹿らしくなってきます。
それほど家賃というのは、毎月の生活を圧迫している最大の支出となるため、これを丸々カットできるというのは究極の利点です。
満了金がもらえる

期間工は派遣と違って満了金というボーナスが支給されるため、長期目線で見た場合、派遣よりも収入が上になることが多いです。
そしてこれは、1年、2年、最長の2年11ヶ月と長く続けることによって、より金額が増していきます。
正直期間工や派遣といっても、3ヶ月程度の短期目線で見た場合、大した違いはありませんし、稼げる金額もたかが知れています。
それよりも、僕個人としてはどれだけ長く働けるかが重要なポイントだと思っています。
その点期間工の満了金というシステムは、半年、または1年働くことによって多額の金額が支給されるため、日々の仕事を行う上でのモチベーションに繋がります。
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と、満了金がすぐに仕事を辞めてしまうのを防ぐ、ブレーキの役目を果たしてくれるメリットもあります。
満了金は毎月の手取り給料とは別に支給されるので、満了金が支給される月になると、合計の手取りが70万を超えるときもあります。
こういった多額の金額が特定の時期にまとめてもらえるというのは、期間工の特筆すべきポイントだと思います。
大手メーカーの正社員を狙える
期間工として応募すると、1年経過した際に「正社員登用試験」を受けることができます。
そしてこの試験に合格すると、晴れて大手メーカーの正社員として登用されるチャンスがあります。
トヨタ、スバル、マツダ、日産、スズキなどなど。
自動車メーカーの期間工であれば、これらのメーカーの正規雇用として安定した就労が可能となります。
正社員になれば夏季・冬季に満了金を上回るボーナスが支給されますし、各メーカーの自動車を安く購入できるなど、福利厚生も充実します。
さらに正社員としての最大の特権である「退職金」も支給されるようになるため、会社員として長く働くことを考えている人にとっては、期間工からスタートしてチャンスを狙ってみるのもいいと思います。
しかし正社員として働くということは、それだけ仕事の責任も重くなりますし、正社員になった最初の頃は期間工よりも収入が下がってしまいます。
あくまでも長期目線で見た場合、という話しなので、最初から短期間しかやるつもりがない人や、非正規として気楽に働きたいという人には正直メリットとはいえません。
生活が楽になる
期間工として応募すると、基本寮での生活となります。
寮生活ということは、当然集団生活を送ることになります。
集団生活となると、食事、トイレ、風呂などが共用となります。
ということは。。
ご飯を作らなくていい!(ドンッ!)
食器洗いしなくてもいい!(ドドンッ!)
トイレ掃除、風呂掃除をしなくてもいい!!!(ドドドンッ!!)
となります。
一人暮らしの経験がある人なら分かってもらえると思いますが、これらは本当に時間を食います。
仕事から帰ってきたときにこれらをやるとなると、気持ちが萎えます。
ただでさえソシャゲのスタミナ消化をしなければならないのに、こういった家事までこなしていたら、まるで自由時間がありません。
しかし、寮生活を送っていれば、面倒だったこれらの家事があら不思議。
寮の事務員さんや業者さんが全て代行してくれます。
さらに食堂に行けば美味しいご飯が待っていますし、ご飯大盛りや、ふりかけなどの調味料、食後のコーヒーなども無料で提供してもらえます。
栄養価を気にする必要もなく、スーパーでの食材の買い出しも不要です。
バスマジックリンや、キュキュット、トイレットペーパーなども買う必要がありません。
もちろん集団生活を送るとなると人付き合いが絡んでくるため、そこは面倒に感じる部分もありますが、これらの家事が全て不要になるというのは非常に魅力的です。
逆に寮の生活に慣れてしまうと、賃貸での一人暮らしが不便に感じられるようになるため、そこが唯一の懸念でしょうか。
僕はもう普通の賃貸生活に戻れそうもありません。
どうしたらいいでしょうか?
期間工のデメリット
では次に期間工として働く場合のデメリットを見ていきます。
集団生活がつらい
寮生活を送る以上、仕事から疲れて帰ってきても、同じ工場の人間たちと同じ場所へ帰宅することになります。
もちろん送迎バスに知人がいなければ関係ないのですが、職場の上司や、あまり仲良くない同期と一緒になったりすると毎日が苦痛です。
出勤するとき、退勤するとき、食事するとき、風呂に入るとき。
はてはトイレで小をするときに、ちょうどタイミングよく隣に立たれたりしたら、もう発狂するかもしれません。
お風呂に入るときも、人がいるところで全裸になる必要があるので、そういった点で抵抗がある人はキツイかもしれません。
ちなみに僕は寮では誰とも口をきいていません。
正直誰とも仲良くなりたくないからです。
こういうとひねくれているように聞こえるかもしれませんが、仕事が続かない、辞めてしまう原因の最大の理由は人間関係だと思っているからです。
そして寮でもこの問題が生じると、寮生活が長続きせず、退寮する結果となって生活コストがかさむ可能性がでてきます。
そうなるとせっかく期間工として生活費を抑えて、貯金を増やすという目的が遠ざかってしまいます。
とある自動車メーカーで働いていたときも、お金の貸し借りが原因で仕事を辞めることになった人の話しを聞いたこともあったので、人間関係は極力最小限に留めるように意識しています。
集団生活を送る上で、ある程度の人付き合いは切っても切り離せないものなので、どうしてもワンルーム寮じゃなければ無理!という人は派遣として応募し、一般の賃貸アパートに住む選択肢を選んだ方がいいかもしれません。
車・バイクで通勤できない
これはメーカーによって変動する場合もありますが、例えばトヨタ期間工として応募し、寮に住む選択をすると、車・バイクを持ち込むことができませんし、マイカーでの通勤もNGとなります。
メーカー直雇用となるため、社員が交通事故を起こす可能性を少しでも減らしたいからなんでしょうが、普段の生活を考えるととても不便を感じます。
休日に遠くへ遊びにいくにも苦労しますし、通勤の際はバスに乗車しなければならないため、バスの待ち時間や、工場へ到着してから業務開始までの間で空き時間が生まれる可能性もでてきます。
こういった普段の通勤の面でも、自分で時間をコントロールすることができないため、融通がきかないと不満に感じるケースが出てくるでしょう。
部屋をカスタマイズできない
寮はあくまでも会社が貸し出している、会社の所有物となります。
そのため、部屋をああしたい、こうしたいといったカスタマイズが基本できません。
ソファーを買ったり、ベッドを買ったり、デカい冷蔵庫を新調したりするのも、基本は無理と思った方がいいです。
さすがに座椅子だったり、32インチぐらいのモニターやテレビだったら通販で買える範囲内ですが、先のソファーとかになると、さすがに寮の管理人側もいい顔はしないでしょう。
寮に住んでいて荷物を受取る際は、基本は寮の受付を通して受け取る手筈となります。
両手で抱えられるレベルのダンボール箱なら許容範囲ですが、人が二人必要になるぐらいの大型家具となると、仮に寮側から許可をもらえたとしても、結局退寮するときに苦労するはめになります。
いずれ退寮することとなるのですから、基本はすでに寮が用意している家具・家電で生活していく、ということを許容しなければなりません。
家具・家電は自分で選んだものだけを使いたい、会社が勝手に用意したものなんて使いたくない、という人は、入寮しない形で応募するか、最初から派遣として応募した方がいいかもしれません。
派遣のメリット
ではここからは、派遣社員として働く場合のメリットを見ていきたいと思います。
短期間で一気に稼げる
派遣として働く場合、満了金は受け取ることができません。
しかしその代わり、期間工の日給制と違って時給制となり、この時給が比較的高い傾向があるため、残業や休日出勤が多くなった際の手取りがものすごいことになります。
期間工の日給を時給換算すると、概ね1300円~1400円ほどです。
これを満了金や皆勤手当などで補って、派遣の給料とあまり変わらないようにしているのですが、その分長期で働かないと恩恵があまり得られないのが期間工のデメリットです。
しかし派遣であれば、時給が基本1600円~1800円となるため、期間工よりも短期間で一気に稼ぐことが可能です。
もともと長期でやるつもりがない人や、満了金がもらえなくても構わない、という人は派遣という働き方が適しています。
ワンルーム寮に住める
集団生活が無理!という方は、派遣として応募するのが適しています。
日総工産であれば、ワンルームタイプの独身寮を貸し出しているため、仕事から帰ってきても人目を気にすることなく、一人暮らしを満喫することができます。
家具・家電が最初から備わっていないのが大半のため、自分で既に持っている場合はそれを持ち込むか、もしくは派遣会社からレンタルという形で借りることも可能です。
家具・家電をレンタルすると、毎月レンタル代がとられてしまいますが、最初から短期間しかやるつもりがないのであればそこまで痛い出費でもないため、数ヶ月だけ働いてあとは返却、という形でもいいと思います。
有給を引き継げる
派遣であればメーカー直雇用ではなく、あくまでも派遣会社の社員となります。
そのため、派遣元の会社が変わっていなければ、派遣先のメーカーが変わったとしても、有給休暇の日数を引き継いで働き始めることが可能です。
逆に期間工であれば、まだ働いたことのない別メーカーで働き始めた場合、日給も有給換算もゼロからの再スタートとなってしまいます。
自動車メーカーでは、天災、機材トラブル、素材の搬入遅れなどで、しばしば稼働が止まることがあるため、いざというときのために有給を繰り越しできるのは、派遣のメリットといえます。
派遣のデメリット
では続いて、派遣社員として働く場合のデメリットを見ていきます。
辞めグセがつく
派遣として働く場合、満了金がもらえません。
1時間の労働を確実に積み上げていく、時給換算での労働です。
するとボーナスを受け取れている正社員や、満了金を受け取って喜んでいる期間工を見るたびに、仕事を続けるモチベーションが失われていきます。
そして「どうせ時給換算だし。」という考えが、長期で働いて満了まで続けるという意識を損ない、突発的に辞めてしまう可能性が出てきます。
もしこれがあと1ヶ月で満了金が受け取れる、となっていたらどうでしょう。
おそらく歯を食いしばって、足を引きづってでも出社していたのではないでしょうか。
期間工側のメリットでも書きましたが、満了金というまとまった金額が貰えるというのが、簡単に仕事を辞めないブレーキになっている部分もあると思います。
このブレーキがないために、派遣で長く働くというのを難しくさせているのかもしれません。
残業・休出がないと稼げない
時給換算である派遣では、残業・休出による割増分で期間工よりも稼げる、ということを前提条件としています。
しかしコロナウィルスのような影響で工場が止まってしまったり、天災や設備トラブル、素材の搬入遅れなどによって生産が縮小されたりすると、途端に稼げなくなってしまいます。
期間工であれば、残業なしが確定の非稼働出勤となった場合でも【日給+満了金+皆勤手当】として、いつも通りの給料が見込めます。
しかし派遣の場合は【時給】のみとなるため、期間工よりも少ない日給分となってしまいます。
一日分だけ見れば大した違いはありませんが、これが積み重なるとかなりの痛手となります。
10日で2万円、50日で10万円、200日で40万円にもなるため、工場の稼働が止まる可能性も視野にいれて検討した方がいいと思います。
生活コストがかさむ
そもそも僕が派遣として働く選択肢を放棄した理由がこれです。
派遣としてワンルーム寮に住んでしまうと、期間工よりも生活コストがかかります。
最初の6ヶ月は寮費無料だとしても、光熱費は別で請求されてしまうため、家具・家電のレンタル代と併せて、月に2~3万円はかかってしまうでしょう。
さらに半年以降は寮費も負担する必要があるため、寮費半額補助だとしても、これも月に2~3万円。
合計で毎月4~6万円の出費がかかってしまいます。
仮にこの固定費を4万円として、期間工の給料と比べてみましょう。
このように派遣は基本給は高いですが、その代わりに毎月の支出がかさむため、最終的な純資産では期間工に負けてしまいます。
もちろん期間工といえども、3ヶ月ぐらいの短期で辞めてしまったり、満了を迎えることなく途中退社してしまった場合は満了金ももらえないため、ケースバイケースではあります。
しかし長い目で見れば、生活コストがかかる派遣は、長くなればなるほど期間工よりも不利といえるでしょう。
まとめ
では最後に、期間工と派遣それぞれのメリット・デメリットをまとめてみましょう。
まずは期間工として働いた場合。
続いて派遣として働いた場合です。
以上です。ざっくり言うと、
プライベートをある程度犠牲にするが、長く続ければ続けるほど恩恵が大きいのが期間工。
働くのが長くなるほど不利になるが、短期間で一気に稼げてプライベートも充実できるのが派遣。
といった感じでしょうか。
そういう意味でいえば、長く働くという観点で正社員も含めて考えると、
【派遣 → 期間工 → 正社員】の順でメリットが大きいと言えそうです。
個人的主観もありますが、参考の一助にしてもらえれば嬉しいです。
それでは。
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