トヨタ期間工として愛知県に赴任してきて、はや10ヶ月。
吉胡寮から滝頭寮への強制引っ越しも終えて、時期はGWに差し掛かろうとしていた。
俺にとって、正直長期休暇は大して嬉しくない。
なぜなら期間工は日給制だから、長期休暇があるたびに手取りが大幅に少なくなってしまう。
さらに寮の食堂も売店も、休暇中はのきなみ閉まってしまうため、普段の食事や買い物も不便になってしまう。
お金を稼ぐためにはるばるやってきたのに、貯金を先延ばしにしているだけにしか感じられないからだ。
だがそうこう言ったところでしょうがない。
彼女もおらず、たいして予定もなかった俺は、普段の休日ならやらないことをこの休暇中にやってみようかと考えた。
そういえば、以前から見ていたある期間工ブログに「伊勢神宮」へ参拝した記事が書かれていたのを思い出した。
「伝説の期間工」という、俺が期間工をやるきっかけにもなったブログだ。
皮肉にも陸の孤島と言われている田原は、フェリーで行けば伊勢神宮に最も近いルートで行くことができる。
行ってみよっかな…伊勢神宮…。
あぁ、めんどくせぇ。
バスで伊良湖岬へ

朝7時に起きた俺は、フルーツグラノーラと牛乳のゴールデンコンビで朝食を済ませ、9時に出る伊良湖岬行きのバスに乗るために寮を出た。
滝頭寮から最寄りのバス停である「田原警察署前」まで、歩いて20分ぐらいはかかる。
近くのファミリーマートで「スニッカーズ」も買って、準備万端でバスへと乗り込んだ。
当然と言えば当然だが、バスの車内はガラガラだった。
GWだというのに呆れるほどの空席の数。
都会と違って、田舎はこういうところが好きだ。
東京や千葉に住んでたこともあったけど、バスも電車も座ることなんて基本できなくて、立ってて当たり前の椅子取りゲームだからね。
悠々と景色を眺めながら、伊良湖岬へと向かうはずだった。
だが。
豊鉄バスには本線と支線の2パターンがある
問題発生。
なんと俺が乗ったバスは伊良湖岬へ到達することなく、「保美(ほび)」というバス停で終点となってしまった。
車掌さんに話しを聞くと、どうやら豊鉄バスには「本線」と「支線」の2つの路線があるらしい。
俺が乗ったのは支線の方で、これに乗ってしまうと直接伊良湖岬へ行くことなく、保美を終点として止まってしまうとのことだった。
THE・初見殺し。
事前にネットで時刻表を調べてからきたのにこれである。
ネットの記載が間違っていたのか?
だが一応「保美」で10分ほど待っていれば、伊良湖岬行きのバスがまたやってくるとのことだったので、とりあえず待つことに。
「ち、500円分損した。」
そういえばネットの情報信じてたのもあって、バスの行き先表示見てなかったな。。

だがまぁフェリーの時間にはまだ間に合うからよしとしよう。
そう思い立ち、俺はやってきた伊良湖岬行きのバスにデジャブのごとく再度乗り込んだのだった。
伊良湖岬へ到着

そんなこんなでやっとこさ着きました、伊良湖岬。
フェリーに乗るのなんて修学旅行以来か。
切符売り場を探してターミナルをウロウロするが、一項に見つからない。
そしたら切符売り場はなんと外にあると。
紛らわしいぞおい。
とりあえずターミナル内から、これから乗るフェリーを撮影しといた。

これから同じようにフェリーに乗って伊勢神宮へ向かおうとする期間工たちよ。
切符売り場は外にある。気をつけなはれや。
さらに往復分を予め買っておけば、帰りの切符を買う手間を省けるし、割引で320円も得をする。

伊勢神宮でお賽銭しまくってたら、帰りのフェリー代が無くなった!
なんてことになったらマジで洒落にならない。
予め往復分の切符を買っておくことをおすすめする。
そんなこんなで伊良湖岬に着いてから、出向までわずか15分というスピード勝負を無事に乗り切った俺は、フェリーへと颯爽と乗り込んだ。
フェリーで鳥羽港へ
フェリー内は以外にも人が多かった。
GWということもあって、他方から観光で伊勢神宮へ向かうのだろう。
客室には売店もあってテレビも置いてあった。
当然海の上だから電波が悪く、映像がブツ切り。
放送されていたドラマも細切れになり、まともにストーリーが追えない。
設置してある意味あるのか?これ。
だがなぜかスマホの電波はバキバキに繋がっていて電波MAX。
まさか海の上でも電波が入るとは思わなかったな。
せっかくだしと客室から飛び出した俺は、船尾のデッキへと向かった。

潮風が心地良いぜ。
デッキへ出ると漁船がたくさん行き交っていて漁をしていた。
他にもジェットスキーをぶっ飛ばしてる人もいたな。
あ、あとびっくりしたのが「イルカ」を見たんだよね。
さすがに一瞬すぎて映像には撮れなかったけど、確か3匹ぐらいがジャンプしとったな。
いいね、野生のイルカ。
なんかもう伊勢神宮よりもこっちの方が感動したぐらいです、はい。
結局、鳥羽港へ到着するまで「スニッカーズ」を食べながらずっと潮風にあたってた。
別に船酔いしたんじゃないんだからね!
そんなこんなでようやく鳥羽港へ到着したのだった。
続く。

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